[ナーガの海の魔女]は能力を変更するべきである

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ナーガ巨人というバグのような現象を、ほとんど全てのハースストーンプレイヤーが認識するようになったかと思う。(もしご存知無い方は、こちらをお読みいただきたいhttps://beerbrick.com/2018/02/04/news-2018020401/)。5ターン目にして突如現れる8/8巨人の群れ。先日のワイルドゴロシアムで不意にこのデッキに遭遇し訳も分からず蹂躙されてしまった、被害者のスタンダードプレイヤーもいるかと思う (何て不運!)。

騎士団リリースと共に突然行われた、[ナーガの海の魔女]の仕様変更については驚いたものだった。以来ブリザードは「注意して監視する」と言い続けているが、一向に能力を変更する兆しは無い。今日はそんなワイルドの問題児、[ナーガの海の魔女]の「能力を変更すべき」という私の意見である。

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もちろんこのデッキの愛好者がいることも知っているし、その方々にとっては不快な文章になるかもしれない。誰だって自分のお気に入りのデッキにイチャモンを付けられるのは良い気分にならないものだ。

だがそれでも、このデッキは環境から消えなくてはいけない存在だと思う。簡潔にその根拠をまとめてみた。

今日はあくまで「1ワイルドプレイヤーとして」お話しさせていただく。反論や意見は大歓迎だ。ワイルドをもっと魅力的なものにするために、議論は必要不可欠なものだ。コメントやツイッターにて受け付けている。 

問題のナーガ巨人について、開発のマイク氏は先月Redditにおいて「‪‪‬私が最後に確認したときは、使用率、勝率共にとても低いものでした。それらのふり幅はとても高く、楽しいものでもありませんので、私たちは注視しています。」と述べている。
リンク:https://www.reddit.com/r/hearthstone/comments/7tu5l9/upcoming_balance_changes_update_102/dthttcl/

だが、[海賊パッチーズ]ナーフ後の現環境では間違いなくこのデッキは使用率を高めている。
使用ヒーローはハンターからウォーロックに移り、ヒーローパワーによる安定したドローと、クラス特有の除去性能が戦略を支えている。加えて[ヴォイドコーラー][ヴォイドロード][マルガニス]と悪魔シナジーも採用し、この悪魔セットは防御力が高くアグロ耐性がある。
元々ナーガ巨人というコンセプトはコントロールに対して強い戦略であるが、これら2つを合わせることでナーガ巨人ウォーロックは柔軟なアーキタイプへと昇華された。

実際、ナーガ巨人ウォーロックは先日更新されたtempostormのワイルドtierランキングでトップとなった。その際、「このデッキはメタを大きく歪めている。全てのデッキは5ターンよりも早く勝負を決めるか、3〜4体の巨人に対して処理方法を持つかのどちらかを強いられている。」と評されたが、これについては多くのワイルドプレイヤーが賛同しただろう。
リンク:https://tempostorm.com/hearthstone/meta-snapshot/wild/2018-02-24

ワイルドオープンでもこのアーキタイプは圧倒的な強さを誇り、多くのプレイヤーと共に勝ち抜けた。
特に予選においてEUをトップ抜けしたChakkiのハンター・ウォーロック、パラディンという3ナーガ巨人構成は非常に印象深いものだった。

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繰り返しになるが、[ナーガの海の魔女]は弱体化されるべきである。その理由を3つあげよう。 

① 強力な展開力で、あまりにも他の多くのデッキを無価値なものにしている。 

② コンボデッキとしては必要な条件が緩すぎるので、今後のカードデザインの空間を狭める。

③ 多くのプレイヤーに嫌われている。

それぞれについて更に詳しく説明していく。

① 強力な展開力で、あまりにも他の多くのデッキを無価値なものにしている。 

5ターン目に簡単に8/8を並べられるということは、つまり同じ速度のあらゆるミッドレンジデッキよりも「強い」ということだ。多くのミッドレンジデッキのコンセプトを破壊し、「劣化」にしてしまっている。平たく言えば、「それナーガ巨人でよくね?」。こいつがいる限り、高速なデッキ構成にならざるを得ないのだ。

また多くのコントロールデッキも同時に殺している。5ターン目の8/8の群れを処理できないヒーローでのコントロールデッキを、実質的に不可能なものとしている。メタを一様なものにしてしまい、フォーマットの魅力を大いに奪っている。現環境のワイルドではスタンダードのアップデート版のデッキが多い中、ワイルドらしいデッキがこれ1つだけなのは何とも寂しい。新拡張に向けてフォーマットの多様性を取り戻すために、[ナーガの海の魔女]は弱体化すべきだ。

② コンボデッキとしては必要な条件が緩すぎるので、今後のカードデザインの空間を狭める。
 

このデッキは速度面ではミッドレンジデッキであると同時に、カードの組み合わせが重要なコンボデッキでもある。ただ、コンボというにはあまりに条件が緩すぎる…ハンドに[ナーガの海の魔女]と各種巨人を揃えればいいだけだからだ。マリゴスドルイドやエクゾディアメイジはあらゆる手段で遅延しながら必死に複数枚のパーツを集めるが、ナーガ巨人にはそこまでする必要がない。

このことによる不都合として、今後のカードデザイン、もっと詳しく言えばドローカードのデザインは非常に慎重にならざるを得ない。ウォーロックが台頭した理由は[コボルトの司書]という軽量且つ優秀なドローミニオンが追加されたのが理由の1つだ。今後、どのクラスでもドローカードはもっと作りづらくなると思う。デザイン空間を狭めている[ナーガの海の魔女]は弱体化すべきだ。

③ 多くのプレイヤーに嫌われている。

これは3つの中で最も重要な要素だ。ハースストーンはプレイヤーを楽しませるためのゲームであり、ストレス耐久試験ではない。これはブリザードの方針でもあるはずだ。プレイヤーが忌み嫌うカードを弱体化して、デッキの出現頻度を下げることはままある。ウンゴロではクエストローグは決して高い勝率では無かったが、[地底の大洞窟]は結果的に弱体化となった。今回ワイルド送りとなる[アイスブロック]も同じ類いであると思っている。プレイヤーは自らの手足が出せない状況で、相手に思うがままにされるのを嫌う。

そしてナーガ巨人も漏れなく「そのように」捉えられる。TwitterでもRedditでもFacebookでもどのSNSのワイルドコミュニティにおいても、毎日ナーガ巨人を恨む声を見ている。ワイルドというフォーマットから離れる選択をするプレイヤーもおり、非常に残念な事態だ。彼らを呼び戻すためにも、[ナーガの海の魔女]は弱体化すべきだ。

いかがだったろうか。

ブリザードはここ最近「ワイルドフェス」と称して、フォーマットの魅力の普及に励んでいる。スタンダードや闘技場プレイヤーにもワイルドを遊んでもらうきっかけとなった。そしてその成果は明らかにあったようだ。

派手なイベント事も結構だが、開発にはまず足元を見ていただきたい。
ゴロシアム?いいね。
オープン?素晴らしい!
でも私としてはその前にまず「フォーマットの本来持っている魅力」を取り戻すことをお願いしたい。