月刊マイルドにワイルドメタリポート S41/2017年8月

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「凍てつく玉座の騎士団」が発売された今月、スタンダードは早くもドルイドの天下が揺らぎないものとなり、閉口しているプレイヤーも多いでしょう。私はスタンダードもそこそこに遊びながら、今月も無事にワイルドでレジェンドまで達成できました。そこでプレイする中で感じたものを、拙いですが文章にまとめてみました。今回の拡張を機にワイルドに興味を持たれた方もそうでない方も、ぜひご一読ください。


ワイルドもドルイドストーン!?

 スタンダードのドルイドに困ってここを覗いている方には初っ端から出鼻を挫くようで申し訳ないのですが、ワイルドも彼は強いです。[アジュア・ドレイク][マルチ]など数枚のみワイルドカードを加えたのみで、ほとんどそのままスタンダードの翡翠ドルイドは下の環境でも通用します。多くの方がこのデッキでのワイルド上位到達を報告しており、デッキの強さは明らかです。[待ち伏せのガイスト]が何のその、[広がりゆく虫害]で顔を守りながらいち早く10マナまで加速して[究極の侵食]でハンドを補充する翡翠ドルイドには、ワイルドの強力なアグロすら食われてしまうほどです。

 翡翠ドルイドに並んで強力なのが、こちらもスタンダードでお馴染みアグロドルイドです。ワイルドカード[呪われた蜘蛛][ネルビアンの卵]に加え、新カード[蟲のドルイド][クリプトロード]など除去の困難なミニオンを並べて、全体バフで一気にバーストをかけます。[動き回るマナ]での再展開も備えており、レノデッキ相手ですらあっという間にライフを削りきってしまいます。エッグタイプや[ホブゴブリン]タイプに加え、マーロックドルイドも稀に見られます。またGVGの[ジーヴス]は、減った手札を補充してくれる、このデッキにとって最高のミニオンです。

S41 TitanX’s “Aggro Druid” NA#1

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ドルイドは他のアーキタイプも好調です。[究極の侵食]という最高の相棒を手に入れた[星霊交信]入りランプドルイドでのレジェンド上位到達も相次ぎ、豪快なリストと圧巻の「インチキ」ムーブが根強いファンを獲得しています。少々お高いですがダストに余裕があればいかがでしょうか。

S41 JAMSTEC’s “Astral Druid” Asia#9

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またマリゴスドルイドも生存しており、[究極の侵食]がこれらを押し上げる要素となったのは間違いないでしょう。

プリーストが追いかける構図もまた同じ

 

そんなドルイドをプリーストが追いかける構図も、スタンダードと似たような構図となっています。ハイランダープリーストには、もちろん我らがケツアゴ大回復おじさん[レノ・ジャクソン]が投入されています。かつてのレノ・プリーストはドラゴンタイプと断末魔タイプが拮抗していたのですが、ヒーローカード[影刈アンドゥイン]の登場により激励タイプが大きく人気を集めています。TGTの激励ミニオンたちはここに来て活躍の場を与えられ、「新カードの登場によって旧カードが輝く」というワイルドの魅力が存分に詰まったデッキです。
 

S41 eileen’s “Reno Priest” Asia#9
 

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 ビッグプリーストは騎士団にて新たに成立したアーキタイプです。[バーンズ]からファッティのトークン、倒された1/1トークン[永劫の隷属]により元のスタッツで復活と、爽快感とランダム性溢れるハースストーンらしいデッキとなっています。スタンダードにも散見されますがワイルドレジェンド帯ではかなりの人気で、私も愛用しています。ワイルドカードとして[復活][炎の王ラグナロス]が追加されており、コントロール相手が得意なのはもちろん、根本はコントロールプリーストなため豊富な除去呪文でアグロにも耐性があるのがウリです。

S41 Zelgraz’s “Big Priest” NA#173

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プリーストのもう一つ強力なデッキがコンボプリーストです。ウンゴロにて[影の幻視][光熱のエレメンタル]と潤滑剤を手にして成立しました。[デスロード]などに[神授の霊力][内なる炎]とバフをかけ、一気にバーストを叩き込むこれまた豪快なデッキです。特性上ピン除去や沈黙に非常に弱いですが、ドルイドに強いこのデッキは現環境で悪くない地位なように見えます。しかし求められるプレイングスキルの高さがイマイチ不人気な理由でしょうか。

パラディンもまずますず好調な出だし

マーロックパラディンもまた、スタンダードでお馴染みながらワイルドでも人気のあるデッキです。新カードのマーロックは無かったものの、ワイルドではマーロックの親玉[大いなるマーク・アイ]が存在します。その展開力と相互シナジーで、一気にライフを削りにいくことができます。

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パラディンのもう1つ、シナジーを重視したデッキが新兵パラディンです。ウンゴロにて大きく花開いたこのデッキは爆発的にワイルドプレイヤーの間で広まり、一気にティア1を獲得しました。騎士団環境でも依然として強力で、ボード制圧力はマーロックにも引けを取りません。[闇への抵抗][兵役召集]からの[光合のステゴドン][兵站将校]がお決まりのコンボです。今のワイルドでパラディンのミッドレンジと言えば、最早シークレットパラディンより以上の2種類が主流です。そして両者とも新カード[ボーンメア]が採用されています。

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これらミッドレンジのパラディンが順調な一方、コントロールパラディンは絶滅と言ってもいい状況です。[断罪のウーサー・エボンブレード]は事前評価のような活躍は出来ていません。コントロール殺しとして名高い[7つの鯛罪]デッキもてっきり見なくなってしまいました。彼らはどこに行ってしまったのでしょうか?ミッドレンジパラディンと姿を変えたか、それか鎧を脱いでドルイドとなり自然と戯れているのかもしれません。

アグロデッキにやや陰りが?

 こういった記事を書く際、海賊ウォリアーは必ずトップを飾っていたものです。もちろんティア1なことには変わりはないでしょうが、遭遇する機会は明らかに減りました。新カード[ぶん取り幽霊船員]の採用率は高くないですが、武器を中心としたシナジーは健在です。ワイルドのカード[サー・フィンレー・マルグルトン]は防御的なヒーローパワーを変えてくれる頼もしい大卒マーロックで、序盤に出すミニオンとしても優秀です。そして[艦載砲]は問題視されるほどの強力なカードで、[海賊パッチーズ]との相性は抜群です。

かつて海賊やアグドルと肩を並べていたアグロシャーマンは、海賊以上に数を減らしました。このデッキはウンゴロから2つも連続で拡張の中に採用できるカードが無いのですが、未だにティア2程度のポテンシャルがあることに驚くべきでしょう。軽い武器と[メイルシュトロームのポータル]で最序盤の盤面構築力において右に出るものはおらず、アグロに強いアグロとして地位を得ています。

 
S41 awedragon’s “Aggro Shaman” #2

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熾烈なtier中位争い

メイジはテンポメイジ、レノメイジ、フリーズメイジの3種類が主です。

1番多いのはフリーズメイジでしょうか。[アイスランス]のコストを[ソーリサン皇帝]で減らし、1ターンに30点近くもバーストを出すことのできる古からのアーキタイプです。天敵の[ジャスティカー・トゥルーハート]入りコントロールウォリアーが絶滅したのは良いものの、翡翠ドルイドが[魔蝕の病巣マルフュリオン]を手にしたのはそれ以上に大きな痛手となりました。

メイジの2ターン目[マッドサイエンティスト]3ターン目[魔力なる知性]のムーブでは、全くどれがどれだかわかりません。フリーズはともかく、テンポメイジやレノメイジは採用カードや秘策にも注意しなければならず、相手にする際はやりにくいのは確かです。とくにワイルドの[複製]は非常に厄介なカードで、[フレイムウェイカー][カザカス]などを増やされないよう、なるべくケアして踏んでいきたいです。レノメイジはいわゆるグラインダーコントロールであり相手の攻撃を全て耐えきることが目的のデッキですが、強ムーブの押し付け合いが主流のワイルドでは「握り損」なようで、ウンゴロ辺りからだんだんと人気を失いつつあります。

S41 Lunaco’s “Tempo Mage” Asia#4

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ミラクルローグは今回は目新しい新カードはありません。ウンゴロの時に[死体花シェラジン][幻覚]などを手に入れ、さらにアグロの減少は防御力の低いこのデッキにはグッドニュースです。大型ミニオンを瞬時に展開できる点で、ドルイド環境では追い風なようにも見えます。

ウォーロックはウンゴロ期スタンダードにて散々だったのでテコ入れが行われ、優秀なクラスカードをいくつか手に入れました。[冒涜][卑劣なるドレッドノート]、そして新たなデーモンデッキのフィニッシャー[屍山血河のグルダンは、しかしまだスタンダードであまり活躍できていないようです。[マルガニス]のあるワイルドが本領ですが、今のところ予想ほどの活躍ではありません。

S41 ShadowPriest’s “Renolock” EU#21

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冬が来たぞ! (ずっと前から)

 「凍てつく玉座の騎士団」リリースは全てのヒーローに冬をもたらしましたが、ハンターただ1人はそれよりもずっと前から厳しい冬が到来しています。そして未だに終わりません。レクサーの獣シナジーはワイルドにおいて力不足なのが否めず、速度でマーロックや海賊に遅れをとっています。ヒーローカードも残念ながら活躍できているとは言えません。tier表の底辺で、暖かい春を待ちわびています。