月刊マイルドにワイルドメタリポート S46/2018年1月
2018年1月はワイルドというフォーマットが中々に盛り上がりを見せた1ヶ月だった。
ベンブロードは自作のワイルドデッキをTwitterで公開したし、先日のナーフ情報はワイルドへ大きく配慮されたものだった。公式以外でも、人気配信者Kripがワイルドをプレイしたり、日本でもトップワイルドプレイヤーが集まった大規模な大会が開かれた。去年は影の薄いフォーマットと言わざるを得ない立ち位置だったが、今年はそんな地位を向上出来そうな予感がするな。
もちろんラダーにおいても、多くのプレイヤーの様々な試みを見つけることができたよ。そんな1月の動向を、いつも通り所感としてまとめてみた。
でも実は私は先月ろくにワイルドをプレイできていないんだ(自作の「マーロック性悪シャーマンでランク10付近を遊んでいた程度だ)。だからこの記事はちょっとした暇つぶし程度に捉えて貰えるとありがたいな。もちろん、1ヶ月間TwitterやRedditなどで、誰よりもワイルドのデッキはチェックしたつもりだ。
さあ、今月のナーフまでは少し時間があるし、それまでに現環境の振り返りをざっとしてみようじゃないか。
S46 Hazer’s “ナーガウォーロック/Naga Warlock” #2

何なんだ、このふざけたマナカーブは!
ご存じない方のために説明するが、このデッキの軸は[ナーガの海の魔女]という5マナ5/5のミニオンだ。こいつは[自分のカードのコストが5になる]という、常在型の効果を持つ。こいつによって各種巨人のコストを5にして、巨人の効果でさらにマナコストは減り、0/8/8を一気に大量召喚するのがコンセプトなんだ。

コボルト以前は、このナーガ+巨人のセットと言えば、専らハンターが使っていたものだ。
ハンターのカードリストを眺めてもらえばわかるが、意外にもこのヒーローにはサーチカードが多い。[追跡術][縫い目の追跡者][王のエレク]あたりがそうだ。
しかしコボルトでウォーロックは[コボルトの司書]という軽量ドローと、[ヴォイドロード]という大型挑発を手に入れた。元々のアグロへの耐性も相まって、巨人はまたしてもウォーロックの手に渡ったのだ。
このデッキにはもう1つ、DKを中心とした悪魔軸も備えている。「あくまで」サブの勝ち筋ではあるが、サブにしては十分すぎる強さだよな。
また、今月レジェンド報告の増えたデッキと言えば秘策メイジがある。
トップティアのキューブロックも相まって、ウォーロックは大きく使用者数を増やした。さて、ウォーロックに強いのはメイジだと、古事記にもこのサイトの先月のメタリポートにも書いてある。ウォーロックは盤面を構築するのは得意だが、手札からのバーストダメージには弱いからだ。
S46 eileen’s “秘策メイジ/Secret Mage” #14

特にウォーロックを目の敵にしたのがこのリスト…、eileenによる秘策メイジだ。
このリストには[変身ポーション]が2枚も積んである。主なターゲットは[ヴォイドコーラー]だろう。
自分の大事な悪魔を羊にされた相手の驚く顔が、画面越しにも見えるようだ。

もう1つ、忘れてはいけない、今月レジェンド報告の多かったデッキはマリゴスドルイドだ。
このデッキも、同じく盤面を無視してバーストダメージを決められるのが特徴だ。
[アヴィアナ]から[忘却王クン]でマナをリフレッシュ、[マリゴス]のスペルダメージプラスを乗せてバーストを出すデッキなんだ。

構築には主に[樫の召喚]で序盤を厚くしたものが主流だ。
このリストでは[毒の種]が2枚積んであるが、このカードは特に[広がりゆく虫害]と非常に相性が良い。ドルイドだからといって大量に展開してきた、舐めた相手にぶっ刺さるだろう。
S46 Kripparrian’s “マリゴスドルイド/Malygos Druid” NA#69
そして最後に、何ヶ月にも渡って王者であり続けたレノプリーストの有終の美を見届けてこの記事を終えるとしよう。
S46 Capilano’s “Reno Priest” Asia#1

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